こんにちは、ペガ子です!
アニメ「BANANA FISH」のあらすじ(ネタバレ注意)と感想をまとめているシリーズ、今回は第13話です。
前回のあらすじは次の通り。
ショーターを失ったアッシュはゴルツィネ邸からの脱出に成功し、オーサーに寝返った裏切り者への制裁を始めました。これまで「甘い」と言われ続けた態度と一変した、容赦なく人を殺めていくアッシュは、どんどんと心まで荒んでいきます。
そのことでアッシュと英二は衝突し大喧嘩してしまいますが、結果的に二人は心の中をさらけ出し互いに寄り添い合う存在となっていくのでした。
そうしてハロウィンの夜、アッシュの嫌いなジャックオーランタンをありったけ用意して英二たちが開いたハロウィンパーティで楽しい時間を過ごす若い彼ら。しかし皆が寝静まった頃、アッシュは決着をつけなければならないオーサーとの戦いにひとり出かけるのでした。
目次
【BANANAFISH】アニメ第13話『キリマンジャロの雪』ネタバレ|登場人物
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- アッシュ・リンクス (声優:内田雄馬)
- 本作の主人公。ニューヨークのストリートギャングのボス。金髪に緑の瞳、美しい容姿にIQ180以上、ナイフや拳銃の腕前も人並み外れたカリスマ性のある17歳。
- 奥田英二 (声優:野島健児)
- カメラマンである伊部の助手としてニューヨークにやってきた19歳の日本人大学生。純粋で素直な性格だが、頑固で無鉄砲な一面も。
- アレックス(声優:石谷春貴)
- アッシュ率いるストリートギャングのナンバーツー。ブロンドの髪に灰色の目、冷静で的確な判断ができるがカッとなりやすいところも。
- コング(声優:鷲見昂大)
- 大柄で短髪、褐色の肌を持つアッシュの子分。頭は良くないが気が良く、ボーンズと一緒にいることが多い。
- ボーンズ(声優:丹羽正人)
- 小柄で背が低く、白い肌に赤い髪を持つアッシュの子分。寝起きの悪いアッシュを起こして前歯を折られたことがある。
- ケイン・ブラッド(声優:三宅健太)
- ストリートギャングの中でも黒人で形成されたグループ「ブラックサバス」のボス。
- シン・スウ・リン(声優:千葉翔也)
- ショーター率いるチャイナタウンのギャンググループの1人。ショーターが抜けた後次期ボスとなった。
【BANANAFISH】アニメ第13話『キリマンジャロの雪』ネタバレ|あらすじ
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ハロウィンパーティで仲間と騒いだその夜、アッシュはオーサーとの決闘に向かいました。留守を守る手下のボーンズたちに、英二の帰国を後押しするよう託して。
約束の場所、イースト・ブロードウェイ駅は、アッシュとオーサーの決闘の立会人であるケイン・ブラッドが指定した決闘の舞台でした。
そこはメトロのFラインで、その時期は架線工事のため夜間は閉鎖されていました。汚い真似を嫌うケインは仲間を駅の出入り口に見張りとして立たせ、差しの勝負ができる空間としてその場を用意していたのです。

ケインはアッシュ・オーサーと共に決闘を行う地下の駅ホームへ降り立ちますが、そこにはチャイニーズのボス、シン・スウ・リンが立っていました。シンは、ダウンタウンをホームにしている自分たちにも見届ける権利があると主張し、ケインと共に立会人として二人の戦いを見守ることに。

そして勝負の火蓋は切って落とされました。
使うのはナイフのみ。
オーサーがアッシュと初めて戦って指を切られた、そのときと同じ光景でした。
だが、まともにナイフで戦ったのはほんのわずかの間だけでした。アッシュはすぐに異変を察知します。
「電車が来る!」
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架線工事で、朝まで電車は通らないはずが徐々に大きくなる走行音。ライトに照らされたホームに滑り込む列車からは無数の銃口が向けられアッシュを狙い撃ちにします。
ナイフしか持たない丸腰同然のアッシュを仕留めようと、列車から飛び出すオーサーの手下たち。
しかしその時、絶妙のタイミングでアッシュに銃を投げ渡したのはシンでした。ケインもアッシュに加勢し、シンの手下もボスの合図で続々と姿を現すと、途端に形勢は逆転しました。
銃を得たアッシュも敵を次々と倒し、慌てたオーサーは列車に飛び乗り逃亡を図ります。しかしアッシュもオーサーを逃すまいと閉まるドアに飛び込むと、多勢に無勢の列車内での戦いに自ら身を投じるのでした。
その頃、英二は静かなマンションで目を覚ましハッとします。
「アッシュがいない。」
外に探しに出ようとする英二に、コングとボーンズはアッシュの伝言として「日本に帰れ」という辛い宣告をせねばなりませんでした。
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英二はしばらくひとりになって考えます。
住む世界が違うと、本当に一緒にはいられないのか?
本気でそう思っているの?
それが一番いいと君が判断したなら従うよ。
そしてもう、二度とここには来ない。
英二は帰国を心に決め、コングとボーンズにアッシュへの伝言を頼むのでした。
命を大切に。
どこにいようと君の幸運を祈っている。
コングとボーンズは英二の言葉に打たれ、思わず本当のことを教えてしまいました。
「アッシュは今決闘をしている」と。
それを聞いた英二は、帰国の話はどこへやら、二人を巻いてアッシュの元に向かって走り出します。少しの間ではあったものの、彼と共にした生活の中で気付いたことを、思い出しながら。
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夜、悪夢にうなされるアッシュの姿を、気付かぬふりをして見守っていた英二。
母の名を呼び子供のように体をすくませて、助けを求めていたアッシュ。
その姿を知っている英二には、カリスマ性のある強靭な精神力を持つ普段のアッシュは、危うい魂を覆い隠すための姿に思えてなりませんでした。
だとしたら、なんと残酷なのだろう。
その頃、アッシュは列車内で死を覚悟していました。「キリマンジャロの雪」という小説の一節を思い出しながら。
それはついこの前、英二と仲直りした時に彼にも話して聞かせた”キリマンジャロの頂に横たわるヒョウ”の話でした。
標高19,700フィートの雪に覆われた山まで、なぜヒョウはたどり着いたのか。どんな思いで、どんな理由で。死に直面する場面や死んだ方がマシだと思う時、アッシュはいつもそのヒョウを想うのです。
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そしてアッシュの脳裏には、その話を聞いた英二の言葉がよみがえります。
人間は運命を変えることができる。
ヒョウにはない知恵を持って。
そして、君はヒョウじゃない。そうだろ?
アッシュにとって今、その言葉はどんな意味を持ったのでしょう。
再び戦いに赴き、ついにオーサーを追い詰めるアッシュ。初めて「フレデリック」と呼ばれたオーサーは、逃げるのをやめ「殺せ」と吐き捨てました。しかしアッシュは「いいかげん逃げるな」と1対1の対決にこだわるのでした。
そして電車の終着駅「コニーアイランド」。
列車から降り高架橋の上で、今度こそナイフでの決闘に挑むことにしたふたりは少しだけ語らいます。
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オーサーは言います。
なぜ俺がこれほどお前を憎むのか知っているか。
全てはお前を俺の目の前から消したかったからだ。
俺の魂をかけて、お前を憎む。
英二はその頃、巻いたはずのボーンズたちに決闘場所がコニーアイランドに変わったことを知らされ、車で送ってもらっていました。

人だかりのできたコニーアイランドの一角。
そこで英二が目にしたのは、ストリートギャングたちが沸く中で決闘をするアッシュの姿でした。
列車内での戦いで肩を負傷していたアッシュは劣勢でした。しかし、そこにタイミング悪くアッシュの名を叫んでしまった英二。思わず反応してしまったアッシュは腹に致命的な傷を負ってしまいます。
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しかし、勝ちを確信したオーサーがアッシュに切り込んだその時でした。
アッシュはオーサーの懐に飛び込み、脇腹を刺して動きを止めると、そのまま喉元を掻き切ったのです。
やめろ、という英二の声を払いのけるように。
高架橋から落ちていったオーサーの体は地上に叩きつけられ、アッシュはその血塗られたナイフを持つ右手を掲げます。
歓声の中、アッシュは睨みつけるような目で英二を見つめ、こう言い放つのでした。
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日本へ帰れ!
俺はもうお前に見ていられたくないんだ!
やがて警察が到着すると、抵抗する力もなくアッシュはその場で崩れ落ち、救急車で運ばれてしまいます。
一方、英二は突きつけられた言葉を受け止めることができず呆然としていました。
複雑な想いを抱えながら、警察にもみくちゃにされながら逮捕劇は繰り広げられ、英二とアッシュは再び離れ離れになってしまうのでした。
【BANANAFISH】アニメ第13話『キリマンジャロの雪』ネタバレ|感想
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ワタクシ、オーサーさんのことを少し誤解しておりました。
原作を読んでいた時、オーサーさんに興味がなかったせいか、あまり深く考えていなくて「オーサーさんはアッシュに指切られて恨んでらっしゃる」くらいに思ってたんで、登場人物紹介にも「恨んでいる」って書いちゃってましたが、正確には
憎んでたんですね。
しかも、アッシュはそれに気づいていたけど「俺のせいじゃない」。
そこはオーサーさん、大人なんで理解していました。でも、
だからこそ憎い。
もうどうにも止まらないってやつ。嫉妬と言っちゃえばそれまでなんですけどね・・ここからは私の勝手な想像ですが。↓
オーサーは上昇志向が強いが故に、自らもアッシュと比較し他者からも比較された結果、己の非力を味わい続けてきたのでしょう。手下然り、ゴルツィネ然り、皆が評価し人を惹きつけるのは自分ではなくアッシュなのは明白だったわけで。
私、オーサーがアッシュと同じ金髪白人なのがスゴイ設定だなって思っていました。そこは同等で、オーサーの方が背も高いし年上で・・それで負けるのは相当悔しいだろうと。
ただ、オーサーは認めたくないでしょうが、詰まるところオーサーはアッシュに憧れていたんだと思いますよ。でなかったらあそこまで執着しないですから。嫌いキライも好きのうち、じゃないけど(笑)
多かれ少なかれ、オーサー的な感情って誰もが持っているものだと思います。そこに飲み込まれてしまうか否かの違いで、根源は多分ありきたりなものなのかなと。ただ、そこまで悪意に増幅させちゃうほどに、エネルギーのある人だったんだなと妙に感心しつつも、
それでもショーターのことは許さんけどな。
と、息巻くペガ子でございました。(いや、オーサー推しではないのに何でこんなに語ってるんだ)
今回は前半のクライマックスでしたが、ちょっとオーサーの喉笛掻き切るシーンとアッシュが右手を掲げるシーンが弱かったのが残念でした。原作はもっと迫力あったんですが、人の刺されるシーンだからちょっと控えめにしたんですかね・・(そのわりに血の量すごかったけど)。
ともあれ、アッシュは、自分でも嫌になるほどの姿を純粋な英二に見られたくない、そんな心境に陥ってしまいました。大切な人だからこそ、これ以上醜態を晒したくない・・そんなところなんでしょうか。
ここからどんどんアッシュが内に籠っていくのが辛い回が増えてきますが、心理描写がとても繊細で丁寧なところが、それはそれで見どころなのです。
次回は14話『夜はやさし』です。
では、今回の”バナナフィッシュ・アニメ13話ネタバレ感想!決闘そして英二との別れ”は、ここまでです。最後までお読みいただきありがとうございました!